キジちゃんの思い出リング

猫の寝姿をリングに
~キジトラのアンモニャイト

猫の姿、その毛並みの色、模様はさまざまで、実に個性があります。
いつからか長毛種の入った猫なども、地域猫として見かけるようになりました。
私がひと頃、出会っていたキジトラの猫も、そんなタイプかもしれませんが、ある時、重い病を患いその美しい容貌はすっかり変わってしまいました。
秋の季節を最後に、もう会うことがなくなってしまったそのキジ猫の、本来の美しさを思い浮かべながら、アンモニャイトのシルバーリングを作りました。
友人に贈ったタキシード猫のアンモニャイトネックレスを、キジトラバージョンのリングに変えて。

アンモニャイトは寝姿なので、宝石のような猫の瞳に石留めを施すことはありませんでしたが
代わりにキジトラ白の色合いを、キュービックジルコニアのブラウンでとホワイトで、模様のように留めました。
ジルコニアは色数も豊富で、ダイヤモンドのような輝きも手軽に楽しめるので、好んで使用しています。
石の大きさを微妙に変え、そこにリズム感も添えて。

日常何気なく手を見る機会は多いので、リングにするといつも一緒にいるような気持ちになります。
今では記憶の中だけで可愛がる、美しいキジトラ猫ちゃんを、折に触れて思い起こすことも増えました。
思い出を装身具として表し、それを日常愛でることによって、逆にいつも見守ってくれるお守りのジュエリーにもなるのです。